お尻から足にかけての痛み…痺れ…それって梨状筋症候群かも!?
近年腰痛で病院を受診する方が増加し、中には腰だけでなく、お尻や太ももにも痛みを訴える方が多いです。そこで今回は、お尻や太ももに痛みや痺れが出る「梨状筋症候群」についてお話ししたいと思います。
【梨状筋症候群とは?】
梨状筋症候群(りじょうきんしょうこうぐん)は、お尻にある梨状筋(平たい梨のような形の筋肉)によって坐骨神経が圧迫され、お尻の痛みやときに坐骨神経痛様の症状を引き起こす病態の事です。お尻の外側辺りに痛みが出現し、太ももの後面にかけて痺れが出ることもあります。長く座っていると症状が悪化し、歩くと楽になることもあります。中腰姿勢での作業や長時間の運転など、梨状筋に負担がかかり続けると起こりやすくなります。
この場合、原因が筋肉なのでレントゲン検査では描出されないことが多いです。坐骨神経は梨状筋の深部を走行しているので、梨状筋の影響を受けやすく症状が出現します。
腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症と比べると稀な疾患です。
【自宅で出来るセルフケア】
今回は自宅で出来る梨状筋ストレッチをご紹介したいと思います。
➀仰向けに寝て痛む側の足首を反対側の膝にのせます。痛くない側の膝を胸に近づけるように引き寄せましょう。仰向けで行うのが難しい場合は、椅子に座って行うやり方もあります。痛みがある側の足首を反対側の膝に乗せ、上体を前屈みさせていきます。お尻に加え、腰も伸ばせるので痛みの出ない範囲で行って下さい!
➁痛みがある方の足の外くるぶしが反対側の足の膝の外側に来るようにし、痛みのない側の方向へ膝を倒していきます。梨状筋に加え、その周りのお尻の筋肉も合わせて伸ばすことが出来ます。こちらも上記と同様痛みのない範囲で行って下さい。
ストレッチを行う際、気を付けていただきたいことが3つあります。
➀痛むときには無理に行わない
➁長時間やり過ぎない
⓷無理に伸ばさない
ストレッチの目安は、1ヵ所約15秒ずつ。痛みが伴うほど強く行うとかえって筋肉の収縮を惹起してしまうので、軽く伸びて気持ちの良いくらいで行うようにしましょう。
筋肉由来の症状なので筋肉の緊張を緩めてあげるのと同時に「臀部の筋肉がなぜこんなにも緊張してしまったのか?」の原因を突き止めてその原因をなくしていかないと症状の改善には至りません。仕事や日常生活のふとした動作や姿勢が症状の発端になっていることもあるので、本症状に当てはまるな~と思った方は、自身の日常生活動作中の姿勢を振り返ってみてもいいかもしれません。
【著者 秋保 秀太】
【北船岡整骨院 イオン船岡店】
宮城県柴田郡柴田町西船迫2-1-15イオン船岡店2F
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